ホーム > 両親からのメッセージ: 2009年12月
美香子の近況
美香子を応援してくださる皆様、本当にありがとうございます。
しばらく続いていた熱も下がり、先月(11月12日)から入れられなかったお風呂が、やっと本日から再開となりました。ちょうど1ヶ月ぶりの入浴です。生まれたときからお風呂が大好きな美香子です。ベビーバスを見るなりとても喜んでいました。
先日、診察の際に、皮膚の上から触ると肝臓が少し萎縮して硬くなっているかもしれないとのことで、CTを撮ることになりました。肝硬変の進行は、今の美香子にとって一番怖いことです。小腸・大腸移植だけでなく、肝移植もしなくてはならなくなるからです。
CTの結果次第で、もう一度、肝生検(肝臓に針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で細かく観察する検査)をするかもしれないとのことでした。そして、その結果がだいたい分かりました。細かい所見はこれからですが、悪くも良くもなっていないということで、肝生検はしないことになりました。
また、口のトレーニングをしないと上手に話せるようにならないから、やった方がいいと聞き、挑戦してみました。普通であれば、おしゃぶりをしたり、ミルクを飲んだり、離乳食を食べたりしながら、自然と舌を動かしてトレーニングをしているということです。美香子は口から水を飲むことはもちろん、唾液すらもほとんど食道から下にいかず、激しい吐き気とともに嘔吐している状態です。唾液が増えると自分が苦しくなることがわかっており、おしゃぶりも吐き出してしまいます。指を美香子の口に入れて舌を左右に動かしたり、丸めたりするのがいいと聞いたのでやってみました。しかし、母親の指が美香子の舌に触れたとたん、顔を真っ赤にして、目にいっぱい涙をためて激しい吐き気をもよおしました。
1年以上も飲食していないので、移植後の飲食のトレーニングは非常に大変だと医師から言われています。でも、このように移植後のことを思えるのも、皆様の真心のご支援によって、美香子の未来に希望を持てるからだと、強く実感しています。本当にありがとうございます。
TBSテレビ『総力報道!THE NEWS』でも思いの一端を述べましたが、ドナーからの"命の贈り物"あっての移植医療です。生命の問題は、本当に難しく、自分の思いを単純に押しつけるようなことをしてはいけないと思っております。その上で、今、美香子は移植を受けざるを得ない状況ではありますが、医療の進歩によって、一日でも早く人の臓器を頂かなくとも命が助かるような世界になることを願っています。
久しぶりの更新で、長々と思いを綴ってしまい申し訳ありません。
皆様のご協力で、ここまで来ることができました。どんなに感謝をしても、しきれません。本当に本当にありがとうございます。まだ、道のりはありますが、なんとか美香子の体がもつ間に渡航ができるよう、さらに頑張って参ります。
古谷信一・香代子
2009年12月12日 11:49 | 個別ページ